Development of Tourism Master Plan in Biei town


私が所属する観光学高等研究センターでは、数年前から美瑛町の観光振興のお手伝いをしており、これまで景観条例の策定や青い池の整備に関する研究を行ってきました。私が着任した2014年からは観光マスタープランの策定に関する研究を開始し、いよいよ今年はその最終年にあたります。

最終の策定まで役場の職員や一般町民の方に参加いただくワークショップを開催し、大学側の研究成果やそれに基づく提案が実践的なものになるよう、幅広い視点からご意見をいただいています。

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美瑛の一番の観光資源は農業景観ですが、近年、私有地であり耕作地である農地に無断で立ち入る観光客が増え、農家の方々が頭を悩ませています。Pokemon GOが流行るずっと前から、「観光客が勝手に私有地に立ち入る」という問題の解決に真正面から取り組んできた地域なのです。

例えばこうした問題の解決策として、我々観光学の研究者は「観光客に農業の現場を見てもらう」「農業と観光の相互理解を深める」といった考えを持ちます。おそらく我々も実際に農家の方の話をお聞きしなければ、農業体験プログラムの実施や直売所を通じた生産者・消費者の交流機会の創出などを気軽に提案していたでしょう。ところが、観光客が集まる美瑛の丘エリアの農業では、企業との契約に基づいて小麦やビートが栽培されており、そもそも農家としては、多くの場合観光との融合を探る「必要性がない」ということが見えてきました。

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こういった住民の皆様の生の声を聞かせていただきながら、現在は美瑛のどこでどんな問題が発生し、どのような方策をとればそれらが抜本的に解決できるのかを徹底的に議論しています。