北海道日本ハムファイターズとの共同研究


今年日本一に輝いた北海道日本ハムファイターズと実は共同研究を行っています。

ファイターズが取り組んでいる台湾人観光客誘致事業に関して私が紙上でコメントしたことがきっかけでご縁ができ、ファイターズの観光関連事業を題材にいくつかの研究に取り組んでいます。

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シーズン中は主に札幌ドームでの台湾人観光客に関する調査を行い、中々興味深いことが分かりました。

それは札幌ドームに訪れている台湾人観光客の多くが、札幌を初めて訪れた観光客で占められているということ。今回の調査では58.8%が札幌を初めて訪れた観光客でした。

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札幌の印象を詳しく聞いてみると「札幌はよく知られているし人気のデスティネーションだが、割高なイメージがある」との話が頻繁に出てきました。中には「アメリカと札幌で迷って札幌にした」という観光客も。そして札幌での野球観戦の感想を聞いたところ、「チケットの料金が思ったより高くないので満足している」という声が多かったのです。

つまり多くの台湾人観光客にとっては、札幌は「ぜひ行ってみたいけど、ちょっと高嶺の花」。そして彼らにとってファイターズのゲームは、そんな憧れの札幌で比較的手の届きやすいアトラクションだということです。

もちろん、多くの観光客の目当ては国民的スターの陽岱鋼選手ですが、日本人がヨーロッパのサッカーやアメリカのメジャーリーグの観戦チケットに何万円も払うのに比べると、雰囲気が違います。スポーツツーリズムというとどうしても熱狂的なファンや愛好家をターゲットとして想定しがちですが、こうしたライトな層の動向をしっかりと掴むことも重要です。

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このほか、ファイターズとの共同研究では「179市町村応援大使事業の検証」といったテーマの研究も行っています。

プロ野球チームとしてはいかにファンを増やし、札幌ドームへの来場者数やグッズの収益につなげるかを追求するわけですが、近年は「地域密着型」がキーワードになり、各チームとも地域交流事業を積極的に展開しています。自治体側は、プロ野球チームと連携することでメディアに取り上げられれば、知名度や注目度が増し観光客の誘致につながるかもしれないと考え、こうした事業を積極的に受け入れます。ただし、一見、利害が一致していても、常にwin-winの関係を築けるわけではありません。このあたりのツボを探ろうというのがこの研究の目的です。

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この研究では、自治体側の担当者はもちろん、「応援大使」として訪れる側の選手にもヒアリングを行いました。プロ野球チームは「地域密着型」事業をどう考えているのか。自治体側はその意図をどうとらえているのか。そして実際に事業に参加する選手の本音は。

この研究の結果は改めてご報告したいと思います。